ネットオークションは、個人間での取引です。
わりと気軽に出来るものであるだけに、トラブルも多く発生しているようです。
しかもそれは、貴方が出品する側であっても購入する側であっても関係ありません。
実際には、実に様々なトラブルが起こっているのです。
ここでは、その具体的な例を挙げてみましょう。
ケース1
オークションに自分の不要になった洗濯機を出品したKさん。
洗濯機ということで簡単には発送が出来ない為に、車でKさん宅まで取りにこられる方限定でという条件を書き添えて出品したのですが、落札したのは一人暮らしの女性でした。
しかも、どうやら風俗関係の仕事をしている様子で、彼女が落札した他の品物を調べてみるとレトルト食品の箱買いやホステス業に関する本、さらに違法スレスレな薬品関係のものなど、かなり生活が荒廃している気配がありました。
さらに、彼女のネットオークションにおける評価を調べてみると、かなり低い評価が多かったのです。
案の定、Kさんの洗濯機を落札した後に、発送は出来ないという条件だったにも関わらず、女性だから家まで届けてほしいと言われました。
悪いことに代金は支払われていたので、届けるのは無理だと言うと「詐欺だ」と騒がれる羽目に。
返金するので取引そのものを無かったことにして欲しいと言うと、さらに騒ぎたてられてしまい、仕方なくKさんが自分で車を手配して指定の場所まで届けたのです。
要するに、返金にも応じず、むしろアレコレとクレームを付けてくる人物だったのですね。
個人間の取引では、前もっての条件やルールを相手に伝えていれば、それに沿った場合のみ成立するのだと思います。
あまりにしつこくクレームを言ってくる場合などは、さっさと返金してあとは無視しておくべきでしょう。
ケース2
個人オークションで最もありがちなトラブルは、お金を支払ったのに品物が送られてこない、しかも相手との連絡が取れなくなっている、というものだと思います。
Fさんの場合もこのケースに当てはまるもので、以前から欲しかったデジカメがオークションにかなり安く出品されているのを見つけて、取引を開始したそうです。
たとえ中古でも、その値段なら欲しいと思ったそうで、落札後すぐに相手の提示した金額を指定された口座に振り込みました。
しかし、その後、いくら待っても肝心のデジカメが送られてきません。
そこでFさんは、メールを送ってみたところ、何とそのメールが宛先不明として返ってきてしまったのです。
もちろん、相手の携帯にも電話をしてみましたが、すでに「使用されていません」とのこと。
つまりは、完全な詐欺にひっかかったということです。
当然、警察にも届けましたが、未だに解決していないとのこと。
実はネット上には、個人オークションにおける「トラブル口座リスト」というものがあります。
振込先の金融機関名と口座番号によって、そのリスト内を検索することが出来るようになっているので、自分が指定された口座をまずはここで調べてみるというのもトラブルを未然に防ぐ1つの方策だと思います。
ケース3
Tさんが使っていたハンディクリーナーをオークションに出品したところ、何と日本在住の外国人が落札したそうです。
落札後、入金の手続きをしてもらおうとしたのですが、Tさんは出品した際に「銀行振り込み」を指定していました。
しかし、相手の外国人は「日本の銀行のシステムがわからないので現金を直接送る」との返事。
しかも、発送先として書いてきた住所は、あまりに日本語としては拙く、正確な住所がわからなかったそうです。
当然、メールの文章も怪しげな日本語で、Tさんの言っていることの主旨を理解しているとは思えなかったのですが、落札した本人は「とにかくお金を送るから」の一点張りで非常に困ったとのことでした。
確かに日本に住んでいる外国人の方がオークションに参加する場合もあるでしょうから、こういったトラブルも生じやすいと思います。
そんな時は、とりあえず英語で自分の振込先を書いて、それをそのまま銀行で係員に見せて振込を手伝ってもらうように書いてみてはどうでしょうか。
もちろん、その文章も英語ですが。
そして、相手の住所も英語できちんと書いてもらうようにしてみてはいかがでしょう。
外国人の方が一生懸命に日本語で対応しようとしているのは有難いことですが、こういった取引にはきちんとお互いが通じる言葉でやりとりした方が良いと思います。